夏目漱石「草枕」

「坊ちゃん」に続いて「草枕」を読みました。
画家が主人公の小説ですが、とても変わった作りと言っていいでしょう。
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とても有名な書き出し。何故かこれだけ知っていて、読むのは初めてです。

エッセイにしては大作だし、かと言って物語の展開よりも風景描写と自分の美意識を語ることが繰り返される。ぼんやりとしていながら、漢文の硬質な表現も、英語の詩で表現される。

絵と、詩と、音楽とは何かの考察には教えられるところ多かった。

物語もぼんやりとゆっくり進む。登場人物の形象は幻想的であったり省略化されたり。露天風呂の夜、後から入ってくる女性の裸の表現は息を止めて読ませるように美しい。

日露戦争で沸く世間を冷静に遠景から眺め、出兵する若者を皆と舟で、汽車に乗るまで見送る。随所に死の予感が語られる。生きることに大変な時代、生涯も短いから死がそばにある。

坊ちゃんのあとに書かれた文章としては、逆にひと時代戻った様な古典的表現はすべて理解は出来ない感じでした。

解説によると「坊ちゃん」は2週間で書き上げられた。「草枕」は、準備稿があったようだが、僅か4週間で仕上げられたようだ。実際に有る村を訪ねなければとても書けない描写。文章では何処とも書かれてないが、解説者は漱石の手紙などの研究から、肥後の山奥の温泉場だそうです。

追伸
今朝の赤旗新聞1面。
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被団協の皆さんは手分けして海外、国内各地に奔走。ノーベル平和賞受賞はとても大きいですね。核兵器禁止条約批准へ向けて大きな支援になっています。トランプ大統領をも動揺させている気がします。
日本はアメリカに追随せずに唯一の被爆国として批准すべきです。それが出来るはずです。世界的世論に既に包囲されています。

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