島村輝 日本近代文学会110集
フェリス女学院大学教授島村輝先生の論文。
大江健三郎ー「人生の親戚」をめぐってー
15ページになる論文です。初めの3ページだけ紹介します。
島村先生の話では、大江健三郎の小説は単純な私小説ではなく、虚構と複雑に構築されたものとのことでした。「水死」とか「静かな生活」、「取り替えっこ」など、全て事実かと思った私などは、ころっと騙されているのかもしれない。事実と虚構とが入り混じって、その中から主張が語られている。その方が真実に近いのかもしれない。
島村先生の論文も、原文を読んでないとわからない部分があります。難しいです。でも大江健三郎さんの小説世界にもっと触れないとダメだと思わせられました。何しろ全体像ですね。部分ではダメな気がしました。
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