大江健三郎 「人生の親戚」

フェリス女学院大学の島村輝先生の論文から。 生まれつき障害を持った子に、光 と名前をつけて、初めて発する言葉「それは、クイナです」。「静かな生活」はドキュメントにもなりました。「取り替えっ子」では、義理の兄伊丹十三の自死の真相に迫る。「人生の親戚」は読んでいませんが、論文はとても緻密に小説の構造を解明しています。 大江健三郎…

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牛鍋と富国強兵

島村輝先生の論文から。 志賀直哉の「正義派」と言う短編。島村先生は、江戸から明治にかけての東京の街の発展史をよく紐解いて小説世界の分析をしています。丁度、靖國神社は明治天皇が造った神社と書いたので、明治天皇が推進した「富国強兵」策の時代にその元に造られたのだなと実感したのです。 明治の近代化とその問題点を様々な暗喩で書き留めておく。…

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